お鼻をかじられたお猫さん
村山籌子
あるところに、お猫さんがありました。誰つきあつてくれません。このお猫さんは、大へんきむづかしやで、年中おこつてばかりゐるからです。
或日、椅子いすに腰かけて新聞をよんでゐましたが、眠くなつて寝こんでしまひました。
そこへ、この間生れたばかりで、もうチヨコ/\走りまはつてゐるネズミさんがやつてきました。お猫さんがきむづかしやだなんてことは、まだ知りません。お猫さんの椅子いすにはひあがつて、お猫さんのお鼻をかじりかじりました。そこには、あまいおいしいゼリーのかけらがくつついてゐたからです。
青空文庫
芥川龍之介「トロッコ」
夢十夜第十夜
宮沢賢治「ざしき童子のはなし」
芥川龍之介「蜜柑」
夢十夜第二夜
新美南吉「花のき村と盗人たち」
夢十夜第三夜
小川未明「からすとかがし」
夢十夜第九夜
夢十夜第七夜
銀河鉄道の夜
夢十夜第四夜